CEATEC 2008では、携帯電話に関する展示が多数行われた。秋・冬モデルの発表前とあって新端末の展示は限られているが、近い将来のケータイの姿を示すコンセプトモデルや新技術に関する展示が来場者の注目を集めていた。
2008年9月30日から行われているCEATEC 2008では、携帯電話に関する展示が多数行われた。秋・冬モデルの発表前とあって新端末の展示は限られているが、近い将来のケータイの姿を示すコンセプトモデルや新技術に関する展示が来場者の注目を集めていた。
多彩なコンセプトモデルの展示を行うNTTドコモ
キャリア関連ブースの中で、特に高い注目を集めていたのが、近い将来の携帯電話の姿を示すコンセプトモデルの展示だ。ユニークなデザインから近いうちに実現しそうな印象を与えるものまで、多彩なモデルの展示が行われていた。
NTTドコモが展示していたのは、携帯電話がディスプレイとキーボード側の2つに分割できる「セパレートケータイ」と、小型のプロジェクターを内蔵し、携帯電話の画面を映し出すことができる「プロジェクターケータイ」、そして日産やシャープと共同開発した「インテリジェントキー搭載ケータイ」の3つだ。セパレートケータイについてはこちら、プロジェクターケータイについてはこちらで詳しく説明がなされているので、ここでは最後のインテリジェントキー搭載ケータイについて説明しておこう。
これは文字通り、携帯電話に車のインテリジェントキーを内蔵したもので、携帯電話を持っているだけで車の施錠や解錠、さらにエンジンの始動などができるようになる。またキーとして機能するだけでなく、Bluetooth経由でカーナビと連携する機能を備えており、ナビゲーション時の通信やハンズフリー通話などにも活用できる。なおキーとなる携帯電話と、車との関連付けをどうやって行うのかが気になる所だが、実際に発売された場合はディーラーなどで登録を行う形を想定しているとのことであった。
「ソーラーパネルケータイ」を展示するKDDI
一方、KDDIのブースでは、動作する端末こそなかったものの、au design projectによる多彩なコンセプトモデルの展示が行われていた。中でも注目を集めていたのは今回初披露となる3つの「ソーラーパネルケータイ」だ。
「SOUP」は、電話やメール、そしてソーラーパネルといった要素に特化するのではなく、多くを濃厚に凝縮させたスープのような状態としたモデルで、携帯電話やソーラーパネルを意識させない、スクエアで普遍的なデザインとなっている。それに対し「voyage」は、人工衛星のようにソーラーパネルを大きく主張させたデザインとなっており、背面のカバーを開いて太陽光に当てる形となっている。
そしてもう1つの「gem」は、太陽の光が閉じこめられた塊をイメージしており、折り畳み携帯電話とは逆のデザインとなっているのが特徴。キーやディスプレイはむき出しで、開くと宝石をイメージした充電部が現れるというのは非常にユニークだ。
GPSの位置情報を活用した行動支援技術が急増
一方、携帯電話の今後を支える技術に関しても多数の展示が行われていた。中でも多く目にしたのが、GPSなどの位置情報を活用した行動支援技術だ。
NTTドコモのブースでは、位置情報を活用したターゲティング情報配信ソリューション「次ナビ」の展示が行われていた。これは専用のアプリを起動しておくことで、現在の自分の行動と、他のユーザーの行動パターンから分析を行い、次に行くならどの場所がお薦めかを紹介してくれるというもの。今年10月から「るるぶ」で採用されるという。
また経済産業省の「情報大航海プロジェクト」のブースでは、NTTドコモや東急電鉄など10社によるプロジェクトとして、携帯電話の位置情報から取得する日常の行動を基に、その人の行動やし好に合わせた情報を先読みして配信する「マイ・ライフ・アシストサービス」に関する展示が行われていた。こちらは実証実験の段階だが、日常の個人の行動に応じた情報を用いることから、実現するとよりエージェント的要素が強い内容になると考えられる。
一方、KDDIのブースでは、携帯電話に内蔵されているGPSや加速度センサーなどから位置や向きを判別し、周辺の情報を表示するという「実空間透視ケータイ」の展示が行われていた。ビルなどで視界が遮られている場所でも、レーダーのような形で周囲の建物やお店、友達などの位置を表示・判別することが可能になるという。
こうした技術の展示から見えてくるのは、大手キャリアが携帯電話の「エージェント化」に本格的に取り組んできているということだ。事実、ここ最近行われたキャリア関連の講演の中でも、今後携帯電話による行動支援サービスに注力することを表明している。実際には、個人行動のログを自動的に取得されることに対する抵抗感など技術面以外での問題も多いようだが、「位置情報」「行動ログ」「レコメンド」といった行動支援技術が今後携帯電話に入ってくる可能性は非常に高いといえよう。
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